インド工科大学（IIT）は、世界中から優秀な学生を引き寄せるインドのエリート教育機関群であることを。QSランキングでIITの各キャンパスは世界ランキングでどの位置にいるのか？また、日本の大学はランキングでどの位置にいるのか？本記事ではIITと日本の大学ランキングを見ていきたいと思います。

 

QSランキングの算出方法

QSは、2004年から世界大学ランキングを作成しており、客観的で、データに基づいた情報を提供しすることで、世界中の学生が適切な大学を選ぶことのできるようにすることが目的として作られました。

 

QSの大学ランキング算出は、主に4つの広範なカテゴリーで6つの指標から行われています

それらはアカデミックレピュテーション（学術評判評判）、雇用者評判調査、研究が与えた影響、教授と学生の比率、国際化（国際生と外国籍教授の割合）。学術評判調査からの意見は40パーセント、雇用者評判調査からの意見は10パーセントが割合を占めます。研究の影響を測るための引用数/教員指標は、20パーセントを占め、教員と学生比率の指標は、大学の学習と教育の環境を測るものと言われていて、明確に何％かとは示されてません。最後に、国際化は、2つの指標、国際学生比率と国際教員比率によって測定され、それぞれが最終的な5パーセントを占めます。

 

大学ランキングの指標として国際化や雇用者の評価が含まれるので、一概にランキングが高い大学＝学生の質が高いと比例しているとは限らないです。特に、IITは国内の受験者数が毎年何十万人といるので、国際生の数が必然と下がるでしょう。それらを加味した上で、IITと日本の世界大学ランキングをご覧ください。

IITの世界ランキング

IITは、その優れた教育と学生の世界的な成功により、QSランキングで高い評価を受けています。以下に、IITの各キャンパスの世界ランキングの位置を示します：

 

IITボンベイ：149位

IITボンベイは、IITシステム内で最も高いランキングを持っています。学生数は12,047人（2023年）でキャンパスはインドの経済的中心地にあり、工学と科学の分野で優れた教育を提供しています。研究面では、IITボンベイはさまざまな科学技術領域で先駆的な研究を行い、新しい技術の開発に積極的に取り組んでいます。特に、エネルギー、環境、バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、情報通信技術（ICT）などの分野での研究が注目されています。学生と教員は、国内外の産業界と積極的に連携し、共同研究や技術開発を行っています。また、起業家精神を奨励する文化も根付いており、多くの卒業生や教員がスタートアップを立ち上げ、技術革新に貢献しています。その根拠を裏付けるかのように、エンジニアリングとテクノロジーの教科別ランキングを参照すると、世界48位に位置しています。

IITデリー：197位

IITデリーは、首都デリーに位置し、エンジニアリングとテクノロジーの分野での傑出した教育を提供しています。特に、情報技術、通信工学、エネルギー技術の分野での研究が注目されています。また、イノベーションと起業家精神を奨励する取り組みも特徴です。研究においても、IITデリーは多くの革新的な成果を挙げています。特にナノテクノロジー、バイオテクノロジー、通信技術、環境科学などの分野で顕著な成果を上げており、産業界との緊密な連携を通じて、社会に対する実際の影響を生み出しています。エンジニアリングとテクノロジーの教科別ランキングを参照すると、ボンベイに続き世界47位に位置しています。

 

IITカラグプル：271位

IITカラグプルは、西ベンガル州のカラグプルに位置しています。キャンパスは広大な敷地に広がり、工学、応用科学、人文科学の分野での総合的な教育を提供しています。特に、情報工学、電子工学、材料工学の分野での研究が著名です。IITカラグプルは産学連携の取り組みにも力を入れており、産業界との協力プロジェクトやインターンシッププログラムなどを通じて学生に実践的な経験を提供。

 

IITカンプル：278位

IITカンプルは、北インドのウッタル・プラデーシュ州に位置しています。キャンパスは美しい自然環境に囲まれており、工学、科学、経営学の分野での教育に力を入れています。特に、土木工学、電気通信工学、マネジメントの分野でのプログラムが評価されています。IITカンプルは学生の総合的な発展を重視し、スポーツ、芸術、文化活動などの機会を提供。

 

IITマドラス：285位

IITマドラスは、南インドの都市チェンナイに位置し、工学、科学、人文科学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、航空宇宙工学、生物医学工学、環境科学の分野での研究が評価されています。

 

IIT ガンダーナガル: 271-280位

IITガンダーナガルは、インドのガンダーナガルに位置しており、工学、科学、社会科学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、材料科学、地震工学、認知科学の分野での研究が評価されています。

 

IIT チェンナイ: 285位

IITチェンナイは、南インドの都市チェンナイに位置し、工学、科学、人文科学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、コンピューターサイエンス、化学工学、物理学の分野での研究が評価されています。キ

 

IIT パトナ: 351-400位

IITパトナは、インドのパルデシュに位置し、工学、科学、経済学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、情報技術、電子工学、数学の分野での研究が評価されています。

 

IIT ルールキー: 369位

IITルールキーは、インドの北部、ウッタラーカンド州のローディに位置しており、工学、科学、経済学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、建築学、土木工学、環境科学の分野での研究が評価されています。

 

IIT グワハティ: 364位

IITグワハティは、インドの北東部、アッサム州のグワハティに位置し、工学、科学、設計の分野で高品質な教育を提供しています。特に、バイオテクノロジー、化学工学、物理学の分野での研究が評価されています。

 

IIT インドール: 454位

IITインドールは、インドの中央部、マディヤ・プラデシュ州のインドールに位置し、工学、科学、社会科学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、材料科学、物理学、化学の分野での研究が評価されています。

 

IIT ジャムシェードプル:  601-650位

IITジャムシェードプルは、インドの東部、ジャールカンド州のジャムシェードプルに位置し、工学、科学、経済学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、金属工学、機械工学、電気工学の分野での研究が評価されています。キャンパスは産業都市の中心にありながらも緑豊かで、学生にとってバランスの取れた学習環境を提供しています。

 

IIT ハイデラバード: 691-700位

IITハイデラバードは、インドの南部、テランガーナ州のハイデラバードに位置し、工学、科学、設計の分野で高品質な教育を提供しています。特に、コンピューターサイエンス、電子工学、材料科学の分野での研究が評価されています。

 

IIT ティルチラーパッリ: 781-790位

IITティルチラーパッリは、インドの南部、タミル・ナードゥ州のティルチラーパッリに位置し、工学、科学、経済学の分野で高品質な教育を提供しています。特に、化学工学、電子工学、数学の分野での研究が評価されています。キャンパスは歴史的な都市の近くに位置し、学生にとってインスピレーション豊かな学習環境を提供しています。

インド工科大学マンディ校（IIT Mandi）

インド工科大学ゴア校（IIT Goa）

インド工科大学バトーダ校（IIT Bhilai）

インド工科大学ドゥハル校（IIT Dharwad）

インド工科大学パルガート校（IIT Palakkad）

インド工科大学チュラプラディ校（IIT Tirupati）

インド工科大学ダカネシュワリ校（IIT Dhanbad）

インド工科大学ジョーダープル校（IIT Jodhpur）

日本のトップ大学との比較

一方、日本のトップ大学も世界的に高い評価を受けており、そのランキングは以下の通りです

 

東京大学：28位

東京大学は日本を代表する総合大学であり、世界的に高い評価を受けています。特に、理学、工学、医学の分野での研究成果が顕著です。東京大学は多くのノーベル賞受賞者や国際的なトップ研究者を輩出しており、その研究力と教育の質が高く評価されています。

 

京都大学：46位

京都大学は日本の伝統的な名門大学であり、学術研究の面でも国内外で高い評価を受けています。特に、人文科学、社会科学、生命科学の分野での研究が著名です。京都大学は歴史的なキャンパスや伝統的な文化を持ちながらも、現代的な研究施設と教育プログラムを提供しています。

 

大阪大学：80位

大阪大学は、日本の中でも傑出した研究力と教育プログラムを持つ大学の一つです。特に、医学、生命科学、工学の分野での研究が注目されています。大阪大学は国際的な交流を重視し、留学プログラムや国際共同研究を通じて学生に多様な視野を提供しています。

 

東京工業大学：91位

東京工業大学は、工学と科学の分野で高い評価を受けている日本のトップ大学です。特に、情報通信技術、材料科学、機械工学の分野での研究が優れています。東京工業大学は産学連携を重視し、産業界との研究プロジェクトや技術移転の取り組みを積極的に行っています。

 

IITと日本のトップ大学は、それぞれが提供する優れた教育により、世界的に高い評価を受けています。しかし、ランキングだけを見ると、日本のトップ大学がIITよりも高い評価を受けていますが、それは一面的な見方であり、それぞれの大学が提供する教育の内容や研究の方向性、学生一人ひとりの学習目標やキャリア目標により最適な選択は異なります。

 

IITとは？という記事でも紹介しているので、ぜひご参照ください。

IITと日本の大学は、どちらも学生に優れた教育と研究の機会を提供しています。そのため、個々の学生がどの大学が自分の目標や興味に最も適しているかを判断することが重要です。

引https://www.topuniversities.com/university-rankings/world-university-rankings/2024?&page=18

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