インド工科大学(IIT)は全世界でその卓越したエンジニアリング教育で知られ、その卒業生は全世界の企業から強く求められています。この記事では、日本と海外の企業がIITの学生を採用する際の有用なヒントとトリックを紹介します。
インターンシップの提供
多くの企業がIITの学生を対象としたインターンシップを提供しています。これにより、学生は実際の業界経験を得ると同時に、企業は学生のスキルと能力を直接評価する機会を得ます。成功例として、日本の大手企業Rakutenは、毎年IITの学生を対象としたインターンシップを提供しており、優秀なインターンを正社員として採用しています。
オンキャンパスリクルーティング
IITのキャンパス内で行われる採用イベントは、企業が直接優秀な学生と接触する最良の機会です。AmazonやGoogleなどの海外企業は、このような採用イベントを活用して多数のIIT学生を採用しています。
ブランドイメージの強化
企業がIITの学生から注目されるためには、強いブランドイメージと革新的なプロジェクトが重要です。IITの学生は、技術的な挑戦と学習の機会を提供する企業に引かれます。これは特に、AppleやTeslaなどの企業がIITの学生から高い関心を集めている理由です。
適切な報酬とキャリアパス
IITの卒業生はその才能を反映した適切な報酬と明確なキャリアパスを期待します。例えば、MicrosoftはIITの卒業生に高額な初任給を提供することで知られています。$100,000- $150,000(約1,100万-1,650万円)など高額な給料やそれに見合った福利厚生を提示することが鍵になります。また、研究開発やプロジェクトリードといった高レベルの職務を早期に任せることで、彼らのアンビションとスキルを引き出しています。
ハッカソンの開催
「ハッカソン」は、「ハッカー」(Hacker)と「マラソン」(Marathon)を掛け合わせた造語で、エンジニアやデザイナーなどがチームを組んで、与えられたテーマに沿って時間内にサービスを開発し、その質を競うコンペです。ハッカソンを開催することによって、イノベーションの促進や技術スキルの工場に繋がります。企業が開催するメリットとしては、タレントの発掘と採用で、参加者の技術力だけでなく、創造性や問題解決能力など採用時に評価したい能力を見ることができます。
一例として、フリマアプリのメルカリはハッカソンを通じて、2018年にインド工科大学から29人の学生を採用して話題になりました。メルカリは当初、インド市場で認知度がほとんどなかったが、海外進出するにあたり、海外オフィスをリードできる有能な人材を熱望していました。そこで、すでに若干名のIIT出身の従業員がすでに在籍していたことから、インドでの採用活動を準備し始め、2017年10月には、IITなどの名門大学を対象としたハッカソンを実施して認知度を上げる活動行いました。ハッカソンには最終的に23のIIT校や他の一流大学から参加があり、予想以上の反響を得ました。企業グッズやTシャツを使ったPR活動も行い、12月の学生向け採用面接では、マイクロソフトやゴールドマンサックスと並ぶ、限られた企業のみに許可される面接枠を獲得し、優秀な学生を採用することに成功しました。
採用活動はそれだけで終わらず、新採用者が日本での生活をスムーズに始められるよう、インドでの2ヶ月間の日本語研修を提供したり、家族重視の文化を尊重し、内定者の家族を招いて歓迎会を開き、親の不安を解消する取り組みも行っていました。住宅の探し方から銀行口座の開設、携帯電話の契約まで、企業が丁寧にサポートする体制。さらに、各新入社員に対して、業務以外の日常生活の悩みを相談できる担当者を割り当てる「バディ制度」も導入した。以前から業務に関する相談を行う「メンター制度」は存在していましたが、異なる文化の中での生活に対する新卒社員の不安を軽減するための配慮としたそうです。
https://globe.asahi.com/article/14390207
IITの卒業生は、企業が未来の革新と成功を達成するための重要な存在であり、その採用は適切な戦略と準備を必要とします。これらのヒントとトリックが、企業がIITの卒業生を効果的に採用し、彼らのスキルと才能を最大限に活用するための一助となるといいです。
IIT卒業生の進路先をまとめた記事も紹介しているので、ぜひご参照ください。
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